コンシーラーを塗ったのに、なぜか肌から浮いて見える。厚塗りしているわけでもないのに、時間が経つとカバーした部分だけ不自然に目立つ——そんな経験、ありませんか。
実はこの「浮き」の原因、多くの場合は色選びのミスマッチにあります。2026年5月現在、色補正(カラーコレクション)コンシーラーの選択肢はかなり増えていますが、「ベージュ系を選んでおけば安心」と思い込んでいる方がまだまだ多い印象です。
美容部員時代、赤みが気になるというお客様にベージュ系のコンシーラーだけで対応しようとしたことがあります。結果は——見事に浮きました。お客様の「なんか違う」という表情が忘れられなくて、色の合わせ方を根本から考え直すきっかけになったんです。まず鏡で試して、自分の肌悩みの「色」がいったい何色なのか、観察するところから始めてみましょう。
コンシーラーが「浮く」3つの原因
コンシーラーが浮く原因は、大きく分けて3つ。順番に見ていきます。
1. 色のミスマッチ
最も多いパターンがこれ。赤みにベージュを重ねると、赤みが透けてグレーっぽくくすんでしまいます。クマの種類を見分けずに同じ色を使っている場合も同じことが起きます。悩みの色に対して「補色」——つまり色相環で反対側にある色を使うことで、自然にカバーできるようになります。
2. テクスチャーと肌質の不一致
乾燥肌にパウダリーなコンシーラーを使えばひび割れる。脂性肌にクリーミーすぎるものを使えばヨレる。肌質に合ったテクスチャー選びも、浮きを防ぐ大事な要素です。
3. 塗り方の問題
カバーしたい部分の「全体」を覆うように塗ると、厚みが出て浮きやすくなります。色の境界線だけをぼかして中心部はあえて触らない——これがプロの現場で使う基本テクニックです。
補色の基本——赤み・クマ・シミ別の色の選び方
「補色」とは、カラーサークル上で反対に位置する色のこと。肌悩みの色を打ち消すために、反対の色を薄く仕込む。これが色補正の基本的な考え方です。
赤み(ニキビ跡・小鼻まわり)→ グリーン系
赤の補色は緑。グリーン系のコントロールカラーやコンシーラーを薄く仕込むと、赤みが自然にトーンダウンします。ただし、全顔に塗ると顔色が悪く見えるので気になるポイントだけに使ってください。
青クマ(目の下の青みがかったクマ)→ オレンジ系
青の補色はオレンジ。寝不足や血行不良で出やすい青クマには、オレンジ系のコンシーラーが効果的です。コーセーの公式コラムでも紹介されているように、オレンジを薄く仕込んでから肌色のコンシーラーを重ねる2層使いが自然に仕上がるとされています。
茶クマ(色素沈着によるくすみ)→ イエロー系
茶色い色素沈着にはイエロー系が好相性。肌に馴染みやすく、くすみを明るく補正してくれます。
黒クマ(たるみによる影)→ ピンクベージュ系 or パール入り
黒クマは「色」ではなく「影」。色で消すというよりも光で飛ばすアプローチが有効です。パール入りやピンクベージュ系で、影のある部分を明るく見せるのがポイントになります。
シミ・そばかす → 肌色より少し暗めのベージュ
シミの場合は補色ではなく、肌色に近いベージュ系を使います。ここで大事なのが「ワントーン暗め」を選ぶこと。明るいベージュだとシミの輪郭が際立ってしまうことがあります。コージー本舗の公式コラムでも解説されている通り、細いブラシでシミの上だけにピンポイントで置くのが鉄則です。
パーソナルカラー別・コンシーラーの色味の微調整
補色の基本を押さえたら、次はパーソナルカラーに合わせた微調整です。ここを飛ばすと「カバーはできたけど、なんか顔色が変」という落とし穴にはまりがちです。
わたしは普段、顔タイプ→パーソナルカラー→トレンドの順でメイクを組み立てるのですが、コンシーラー選びでもこの優先順位は変わりません。
イエベ春
温かみのある明るい肌色が特徴。オレンジ系コンシーラーがとくに馴染みやすいタイプです。青クマ対策のオレンジは、コーラル寄りにすると浮きにくくなります。
イエベ秋
深みのある落ち着いた肌色。オレンジは黄みが強めの「テラコッタ寄り」が好相性です。ベージュ系を選ぶときもピンクベージュよりオークル系のほうが自然に馴染みます。
ブルベ夏
繊細で柔らかいピンク寄りの肌色。グリーン系の色補正は少量で充分効きます。ベースのベージュはピンクベージュ系を選ぶと透明感が活きるタイプ。以前、ブルベ夏のお客様にトレンドだからとパープル系リップを勧めたことがありました。似合う色ではなく流行の色を優先してしまった結果、「私には合わない」と言われ、そこからパーソナルカラーに基づいた提案へ完全に切り替えたんです。コンシーラーの色選びでも、トレンドカラーより「自分の肌に合う色」を優先するのが近道だと実感しています。
ブルベ冬
コントラストがはっきりした肌色。カバー力の高いコンシーラーとの相性がよく、ベージュ系ならニュートラル〜ピンクベージュが馴染みます。パール入りのハイライトコンシーラーも映えるタイプです。
コンシーラーが浮かない塗り方——境界線ぼかしテクニック
色を正しく選んでも、塗り方を間違えると台無しです。朝のメイク時間が20分しかないわたしでも毎日実践している、シンプルななじませ術を紹介します。
ステップ1: 保湿で土台を整える
カバーしたい部分に乳液やアイクリームを薄く塗り、30秒ほど待ちます。乾いた肌にコンシーラーを直接置くと、密着せずに浮きの原因になります。
ステップ2: 少量をポンポン置き
コンシーラーを指先やブラシに少量取り、カバーしたい部分にポンポンと点置き。伸ばすのではなく「置く」意識で。
ステップ3: 境界線だけをぼかす
中心部はそのまま触らず、コンシーラーと肌の「境界線」だけを指の腹やスポンジで軽くタップしてなじませます。ここがいちばんのポイント。境界線が消えれば、中心部のカバー力はキープしたまま自然な仕上がりになります。
ステップ4: パウダーは最小限に
仕上げにパウダーを乗せるなら、コンシーラーの上に厚く重ねないこと。ブラシでふんわり1回だけ。目の下は乾燥しやすいので、あえてパウダーを省くのもありです。
色補正って、最初は「そんなに色を使って大丈夫?」と身構えるかもしれません。でもちょっとした遊び心を残すくらいの感覚で試してみると、案外すんなり肌に馴染んで驚くはずです。まず鏡の前で自分のクマや赤みが「何色に見えるか」を観察するところから、始めてみてください。
FAQ
グリーンのコンシーラーを塗ったら顔が青白く見えます。どうすればいい?
グリーン系は全顔に塗ると顔色が悪く見えます。赤みが気になるポイントだけに薄く仕込み、上から肌色のファンデーションやコンシーラーを重ねてみてください。量を減らすだけでかなり改善します。
ドラッグストアでも色補正コンシーラーは買えますか?
2026年5月現在、セザンヌやキャンメイクなどプチプラブランドからもグリーンやオレンジのコントロールカラーが販売されています。まず手頃な価格帯で試して、自分の肌に合う色を見つけるのがおすすめです。
コンシーラーはファンデーションの前と後、どちらに塗るべき?
基本はファンデーションの後。ただし色補正コンシーラー(グリーンやオレンジ)は下地の後・ファンデの前に仕込み、肌色のコンシーラーはファンデの後に使う——と2段階に分けるとより自然に仕上がります。
青クマと茶クマの見分け方がわかりません
目の下の皮膚を軽く引っ張ってみてください。引っ張って色が薄くなるのが青クマ(血行不良が原因)、色が変わらないのが茶クマ(色素沈着が原因)です。使うべきコンシーラーの色が異なるので、まず見分けることが大切です。
参考文献
- コンシーラーの選び方は、色や質感がカギ!ニキビ・クマ・シミもきれいにカバーする秘訣は? — コーセー公式美容情報サイト
- クマや赤みの隠し方はコンシーラーの色選びがカギ!タイプ別おすすめのメイク方法 — コージー本舗公式コラム
- 青クマを消すコンシーラーの色はオレンジ!補色で隠すメイク術 — ポノクリニック東京



